IC で FMラジオ 

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ICで作ったFMラジオです。十数年前の物で2004年ころの作だと思います。

私はどちらかというと、真空管育ちですが、少年の頃からトランジスターは少々いじっていました。しかし、ICの経験はありませんでした。
それが、いい歳こいたころ、
秋葉原で「2cm角FMラジオ」という、切手くらいの面積に詰め込んだ極小ラジオのキットを見つけて、買って作って、音が出たことに感心しました。それからICを使ったラジオなども自作もするようになりました。

ラジオ部のIC は TA7792P
アンプ部は TA8201AK です。
実はアンプ部は、初めは TA7368P でしたが、外部スピーカーを鳴らすために、出力10WクラスのTA8201AK に変更しました。
そのために、写真のようにバラックの2階建てとなり、ゴチャゴチャして、胸を張ってバラックだぞと言える姿になりました。 

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後ろ姿です。
黒い電池ホルダーが板の側面にネジ留めしてあります。元は単三4本で鳴らしていました。
その後は TA8201A のために、12Vのシールバッテリーで鳴らしています。
アンプ ICは、写真では黒いヒートシンクだけ見えてます。
当時、塩ビパイプでいろいろなスピーカー、バスレフとか、バックロードホーンとか作ってこのラジオで鳴らしていたのです。

冒頭の写真の左に見える赤黒のワ二グチクリップがバッテリーへ行きます。線の途中に中継ヒューズが入ってます。

回路図と製作メモはこのページの最後にあります。

TA7792Pの電源はMAXで5Vです。私は抵抗で、5Vまで下げたと思います。
10.7MHZのセラミックフィルター(3本脚)を使ってます。ネット上にはまだ販売されているようです。

コイルはFCZの144MHzを使ってます。FCZには80MHzコイルもありましたが、これだとどうもうまく行きませんでした。
2018年の今では純正のFCZコイルは作られていません。しかし、互換性のあるコイルがあるようです。

FCZコイルや ICやTr、 リード線の付いたCR類、などなどは 重要文化材? として国が保護すべきだったと思います。技術大国日本の青少年育成のために。あるいは昔を懐かしむ大人になったラジオ少年のために。

下の写真に144 MHzと10.7MHzのコイルが見えてます。
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この後、世には DSPラジオ なるものが出現し、びっくりしました。私もDSPラジオをいくつも作りました。
その次は SDRラジオ もやりました。
しかし、これらデジタルの音について言えば、始めはクリアできれいな音に感心しましたが、慣れてくると、少し物足りない気がしました。
そうなると、アナログが恋しくなりました。
ICというと、アナログ? と思いますが、古いICはアナログの集積で、真空管ほどではありませんが、音に深みと味があります。DSPと比べてのことですが。

又、今回のラジオはバッテリー電源を使っているところがいいのですね。交流を整流したのとは違って純粋な直流ですから。
又、このアンプIC を使うには他にいくつかのアンプICを試し、これに決めました。小さなIC でもそれぞれ微妙に音が違うんですね。

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アンテナを付けた写真です。
1.6mm径のアルミ線です。長さ1mのまん中あたりを、適当にコイル状に巻いて、丈を短くしています。これで25cm高です。
センターローディングという短縮アンテナです。
先端は丸めないといけません。目を つっつく と大変ですから。
アルミで柔らかいので、根元から水平に曲げてもいいですね。
アルミは扱いが楽です。DIY で売っています。いい時代になりました。

このラジオにバックロードホーンスピーカーを繋いで、土曜の夜、NHK FMの 「ジャズトゥナイト」をよく聴いていました。児山紀芳さんという方が解説をしていて、落ちついたいい番組でした。

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当時の回路図がないので、今回、ICのデータシートを元に書きましたので、追加の掲載です。縦長のスゴイ回路図ですが、配線をたどって理解して下さい。スマホで書いてるものでして。

[ TA7792P 受信部について ]

ICの型番が、TA7792F というのも出ているようです。ピンの形状が違うだけで同じ物と思われます。 

4、5、6、7ピンはAM 用なのでFM では使いません。
2ピンに電圧をかけることでFM機能を選択しています。

16ピンはFM用アンテナです。データシートにBPFというのが記されていて、バンドパスフィルターのことですが、これを経由してます。FCZコイル144MHzの2次側と15PFのコンデンサでFM帯以外の不要な電波をアースに落してます。

3ピンのコイルは局発で、FM用2連ポリバリコンの片方を使ってます。MAX25PFくらいです。
今、思い出せないのですが、コイルのコアが大部上がっているので、おそらく、100 MHz 以上で発振させてるようです。つまり、80MHz~90MHzより、10.7MHz高い上側の局発として機能しているようです。
当時、アナログTV のNHKの音声がこのラジオで聞こえました。
もちろん、下側の65MHzあたりの局発でもOK のはずですが、イメージ混信の都合です。

10.7MHzのコイルには50PFくらいが内蔵されているはずです。あらかじめ調整されているはずなので、ここのコアを回わすのは最後の手段です。

10ピン径路に0.1µがありますが、こういうコンデンサはICのピン直近で付け、アースします。

供給電源 VCC の 12V を5Vに落とすために1.8Kくらいの抵抗を使ってます。効率的ではないですが、ICが4mAしか消費しないので、ま、いいかです。1/4W抵抗でもOKと思われますが要注意です。
この抵抗があるので無用な発振が抑えられているとも思います。
もし、電池を電源にして、6VのアンプIC (TA7336Pなど) を使うなら、5Vに落とすには、この抵抗は250オームくらいです。

[ TA8201AK アンプICについて ]

1ピン入力には、私はセラミックの2.2µFを2コ並列にして使ってます。普通に電解コンを使うには+がIC側です。(回路図の赤線)

VCCに1000µFという大きいのが付いてますが、これはデータシートのままです。

音声出力は 5、7 ピンからです。モノラルです。+-両方に2.2オームと0.15µがぶら下がってます。冒頭の写真に見える、オレンジのコンデンサが0.15µです。青いのが入力のセラミックです。

このラジオでは10Wは出ません。入力レベルが小さいからです。しかし、87dB の、普通のフルレンジスピーカーを鳴らすには十分です。