ジャズ喫茶 Jazz In Teagarden

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 ジャズ喫茶の紹介です。

 Jazz  In  Teagarden というお店です。ジャズ喫茶というと、昔の感覚では、何かピリピリした緊張感がつきまとっていましたが、この店は違います。のんびりとしてゆったりとして、こだわりのない、すてきな場所です。

 
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 店の天井です。レコードのジャケットが飾られています。天井だけでなく、壁でもドアでも、レコード関係やポスターや絵や、ヴィンテージ雑荷で飾られていて、空いているスペースがないと言えます。

 昔、東京の 中野サンプラザ の近くの路地に、クラシック という、名曲喫茶 がありました。物凄いまでの喫茶店で、中央が2階まで吹き抜けの、危なげな店内にはいろいろなアンティーク雑荷が溢れていました。(ご存じの方、いますか? 挙手ねがいます)

 ここ、Jazz  In  Teagarden もそれに似た趣があります。



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 マスターのコレクション。ミシシッピーの船です。デキシーランドジャズやブルースが聴こえてえきそうです。


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 超特急光号です。ジャズとは関係ありません。写真には映っていませんが、この列車の上の方が本棚になっていて、ジャズ関係の雑誌や評論が並んでます。ジャズの本が読める店というのも今では珍しいでしょう。


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 左はサントリーのトリス? まん中がニッカ、右はエビス。ジャズとは関係ありません。どれかが つまようじ容れ です。


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 崎陽軒の 醤油容れ です。缶に入っていて、マスターがどこからか持ち出して来て見せてくれました。ジャズとは関係ありません。

 これを見た時、私は小学生のころの、習字の時間 を思い出しました。習字の道具に 水差し があって、ちょうどこれと同じように瀬戸物でした。それには穴が2つあって…...忘れていた60年前の記憶が甦りました。


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 手前にあるボックスは、SP盤も聴ける、プレーヤーです。真空管式で、クリスタルピックアップです。クリスタルピックアップが生きているなんて、奇跡的で、これで聴くのは貴重体験でしょう。演奏者が目の前に生きているような音です。状況次第ですが、リクエストすれば、SP盤も聴かせてくれます。ちなみに、プレーヤーの上は リーワイリー です。ポパイの人形もありました。

 上の写真の奥に映っていますが、酒類もあります。私は ズブロッ力 という ポーランド の蒸留酒が好きです。桜に似た香りがします。ダブルで600円です。酒も食べ物も安いです。



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 やっとオーディオ的の話。ここのスピーカーは、タンノイ です。

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 タンノイの、ターンベリー というモデルです。25cm径のウーハーに同軸ツイーター。いい音です。このスピーカーの低音は自然で豊かです。同軸なので、高音も自然に耳に届き、いいバランスです。

 ジャズ喫茶というと、J B L が定番ですが、ここはタンノイなのです。


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 J B Lの飾り物はあります。ニッパー君(有名な犬)も居ます。

 
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 メニューのひとつ、ミニサラダです。この写真は、私がチーズのブロックを何個か食べてしまったあとものです。安くて、旨いです。野菜も摂れるし。

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 あ、皆様ごらんください。コースターはさりげなく  BLUE  NOTE です。ジャズマニアならご存じの。

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 これが、あの有名な 焼きそば です。私のブログ 『病院だより』(2022 11/17) に文だけ登場しました。青のり、紅生姜がふんだんに盛られています。

 メニューにはまだいろいろあって、私はカリカリチーズもお勧めです。

 これらは ママが作ります。

 マスターはバーテンダーの資格を持っています。ウイスキーウォッカ、ジン、など。グラスにつくりますが、あとはレコードをかけたり、お客さんと話をしたり、ノソノソしたりしています。

 

 ジャズとはあまり関係ないことまで紹介しましたが、マスターのジャズ愛、レコード愛には驚嘆します。レコードの所蔵枚数は数十万枚かと思われます。またジャズやレコードの蘊蓄も深いです。


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 このお店は千葉県松戸市にあります。上野から(品川発もある)常磐線で20分、JR松戸へ。そこから 新京成線(7、8番線。何行きでも可) に乗り換えて12分。五香駅下車。歩いて5、6分です。

 Jazz  In  Teagarden でネットに出てきます。

 ツイッターは blues1316ーJazz  In  Teagarden

毎日更新しています。営業中であることを確認してから行かれると良いです。

 

 コヒーはもちろん、ソフトドリンク、ノンアルコールビールもあります。

 ちなみに、Teagarden というのはマスターの好きな、トロンボーン奏者の名前とのこと。

 ちなみに、お勘定のあと、お土産に、お菓子をもらえます。レシートは今では貴重な手書きです。

 

 ちなみに、当ブログの初期の記事、2018  10/01 の

『板の上の単球アンプ』の最後に、「とあるジャズ喫茶のカウンターに載せて」と写真を付けていますが、それはこのお店のことです。

 

(当記事、撮影と掲載について許可を得ています)

12A アンプ

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 真空管 12A の電源トランスレスの単段アンプです。出力も小さく、あまりー般的内容ではありませんがご覧ください。

 上の写真では音出しテストのため、普通のダイナミックスピーカーを使ってますが、このアンプ、実はマグネチックスピーカーを鳴らすために試作しました。2023年2月ころの製作です。

 現代のダイナミックスピーカー以前は、OPT(アウトプットトランス)を使わない、駆動方式の違う、マグネチックスピーカーでした。その前は、アヒルのように首の曲がっているラッパホーンのスピーカーでした。100年前の話です。

 あまり良い音とは言えない、このマグネチックスピーカーが、私はなぜか好きなのです。

 

 

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 上の写真が今回のマグネチックスピーカーです。スピーカーはキャビネットに収まっていて、古風で立派です。サランネットが欠損していたので、私が着けました。

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 Rola という、アメリカのメーカー製です。高ーラジオなどの筐体に入っている16cmくらいのマグネチックスピーカーはよく見かけますが、これはコーンの実直径が25cmもあって、珍しいと言えます。マグネチックにしては音が柔らかく、お気に入りです。このスピーカーを鳴らす為にこのアンプを作りました。

 


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 アースは全てアースラインで結んでいます。ヒーターは5Vトランスを使ってます。入力トランスの入力側はアースを取らず、アンプと絶縁しています。

 冒頭の写真では、入力トランスが東栄トランスの 600ーCTー50K を使ってますが、周波数特性の関係で、巻線比は小さいですが、サンスイのST-17Aにしました。

 AC100vの半波倍電圧整流です。整流後は280vあります。初め、音質のために、チョークトランスを使いましたが、B電圧が高過ぎ、やむなく、抵抗に変更しました。

 12Aのフィラメントには、初め、手抜きして、中点をとらずに片側にバイアス抵抗を付けましたが、やっぱりハムが出たので、50オームを使い中点から取りました。

 出力テストのために小型OPTをのせ、接続にクリップを使い、本命のマグネチックスピーカーと切り替えするようにしました。

 
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 10x20cmの狭い板に載せるので、私にしては珍しく、配置はよく考えて決めました。この写真のときは、まだチョークトランスをのせてますが、後にチョークのスペースのかわりにOPTをのせました。下の写真が、それです。


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 スペーサーと20~40mm長くらいのタッピングビスを使ってます。


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 中央手前がACコード押さえ。L型金具を切って自作。ヒューズホルダも板から浮かせています。この木端がたまたまあったので使いましたが、狭く、キュークツです。

 

 さて、このマグネチックスピーカーから出てきた音は柔らかく、周りの空気に浸透して広がって来ました。12A の音とも言えると思います。

 テーブルの上にのせて、二アフィールドで聴くなら不足ない程度の音量でした。酒のつまみにもなる、味のある音でした。ただし、プリアンプのVOLはほぼMAXです。このアンプは0.1wも出てないと思いますが、スピーカーの能率にも依るでしょう。

 ラインアンプがあれば申し分ないでしょうが、とにかく早く、12Aの音、このマグネチックスピーカーの音を聴きたかったのです。

 
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 小型OPTと8オームのダミーを使っての測定です。100Hzあたりが少々へこんで見えますが、エクセルが不連続のデータで曲線を描いたときの副作用だと思われます。

 

 このあと、今度はナス管の 245 の音が聴きたくなって、それも作りました。245単段アンプの紹介もまたいづれ

 

 

ネジの西川 廃業


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 また悲報です。秋葉原のネジ専門店、西川が今年(2023)12月で 廃業 します。

 私はこのことを12月始めころ、ネットで知り、ショックでした。悲嘆に暮れました。シオヤ無線の次はネジの西川かよ~と嘆息しました。


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 この店は多くの人が頼りにしていた専門店です。廃業という情報が信じられませんでした。西川のホームページには、その件がないのです。

 で、先日、店に行ってみました。廃業のお知らせ が会計場の横に掲示されていました。本当だったのです。

 -方、店に行った日、ネットに、千石電商が、西川の業務を引き継ぐ という情報もありました。これには少しホッとしました。

 

 西川はネジ専門店なので、多種多様なネジがありますが、他に色々な特殊な金具もあって、私はそちらでも重宝してました。

 この日、いくつか買っておきました。


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 これは圧着端子です。写真まん中と左はネジ穴径が3mmです。これがよそじゃ無いんですね。ネジ穴径が4mmで、撚り線をかしめる穴が2スケ(本当はスケア) 2-4という名の圧着なら、ホームセンターにもありますが、3mmというのは、たぶん、ここにしか無い。アンプや弱電工作には4mmネジより、3mmネジの方が多く使いますから、これが必要なんですね。

 で、左のは1.25スケ、まん中は2スケ。

 右のは、2-5という圧着。スピーカーなどのちょっと太いターミナルのために買っておきました。3.5ー5 も買っておくべきだったかなと思います。

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 他にはこんな物も買いました。

 左下はボリュームなどのシャフト延長に。その上は3mmのネジの頭が、指で回せるやつ。ドライバー不要で、ときどき役立ちます。右の黒いのは、ノブネジとノブナット。これも手で絞められるネジ。経5mm。

 
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 特殊金具、極めつけがこれ。サイコロ型の立方体の、天地は穴無しで、側面4ケ所にネジ穴が切ってあります。これは3mm経。


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 値段はちょっと高いが、使う所によっては、これが無いと。私はこれで、10年前、430MHzの折り畳みGPアンテナを作りました。いずれ紹介しましょう。

 


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 私は何十年もこの店に通ったのに、表の看板をちゃんと見たのは初めてでした。秋葉原の駅から歩いて行くと、看板にはネジの3分割が描いてあって、見る角度によっては1本のネジになるんですね。今回気づきました。

 

 廃業間際にこんな情報ブログでは

「遅かりし ゆらのすけ」でございましょうか。

(古っ!)

 

 2005年ころだったか、秋葉原の無線機店 トヨムラが閉店し、その後、ハム月販 が閉店し、その後、パーツ屋の鈴商が閉店し、ラジオセンター2階の、東京科学無線が閉店し。他にも、ニュー秋葉原センター とか 三栄無線 とか。セキバクの思いこの上なしです。

 どうか千石電商さんが、西川の、できるだけ多くを引き継いでくれますように。

 

レコード ボンドパック


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 レコードにボンドを塗って、パックしてみました。ゴミを取るためです。

 『レコードひっくり返し妖精』(当ブログ 2023 6/16 拙稿) の妖精は気まぐれで最近出てこないので、レコードのチリパチノイズを取るために、木工ボンドでパックを試みました。

 結論、いけそうです。いい感じ  (尻上がりイントネーションも可)  です。ただし、ただの参考として見て下さい。

 

 レコードのチリパチノイズはなかなか拭き取れません。木工ボンドを使うというのは以前から噂されていました。私はやってみたい反面、どうなの? という思いでした。

 で、今回、ひどいノイズの中古EP盤を入手してしまったので、ダメ元でやってみました。ジャズ女性歌手 リー  ワイリー のモノラルです。

 

 冒頭の写真のようにかなり厚く塗りました。厚くしないと、剥がすときに切れてしまうからです。ボンドのチェーブを手に持って、ノズルでそのまま塗りました。小さな円をくるくると描くように繋げて行きました。ただし、ノズルの先がレコード盤に触れないようにです。難しくはありませんでした。

 

 

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 そして、上の写真のように半乾きのときに、剥がせるかどうか心配だったので、爪でちょっとめくってみました。いけそうでしたが、ここでほぼ乾くまで待ちます。薄くて半乾きな所があると、剥がすとき、盤にくっついたまま残ってしまいます。

 木工ボンドは水で薄められますが、そのまま使いました。

 同様のボンドは100均にも売ってますが、今回は、コニシ のJ IS付きのスタンダードなボンドを使いました。

 乾くまで、1日 待ちました。(9月の室温で)

 


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 乾くと白い色が抜けて透明にないます。


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 外側から むきました。(ゆっくりと)


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 ペローンと全部剥がれました。

 チリパチノイズは無くなりました。今回のレコードはゴミの他に音溝自体にキズが多くあり、無論それは直りません。

 盤に艶が出たような気がします。

 悪い影響はないかも知れませんが、化学的変化はわかりません。

 

 

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 剥がしたパックにはレコードの溝が移ってコピーされてます。もったいないので、このパック面を上にしてレコードに載せ、回して、針を載せて音が出るかどうかやってみました。

きて、

 

 だめでした。ピックアップは横滑りしてしまい、音も出ません。

 よく考えると、回転の中心をきちんと安定させてもだめだろうと気づきました。

 パックの溝に刻まれた凹凸はレコードとは反対で、音にはならないだろうと。

 

 実験はここで終わりです。

 

 女の人が施すパックの代わりに木工ボンドを使ったらどうかな? 安あがりだろうな? しかし、顔に塗ったまま1日おいておけないだろうなと思いました。

 じゃ、人差し指の指紋をパックしたらどうだろ。他人の指紋を盗んで、指紋認証に悪用する。しかし、指の先に木工ボンドつけられたまま、1日も気づかない奴がいるだろうか? と思いました。凹凸逆転の問題もあるし。

 

 

 

 

テスター 修理


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 テスターを自分で修理しました。sanwa(三和)のテスター PC510 で、20年以上前に18000円くらいで買った、私のメインテスターです。最近、これの電流測定が不能になってしまいました。表示値がフラフラして、安定しないのです。ヒューズは切れていないのですが。

 メーカーに電話したところ、古いので、修理できないとのこと。技術の方が言うには、ロータリースイッチの接触不良ではあるまいか? とのことでした。なるほどと思いました。

 

 接点洗浄剤を噴射してカチャカチャ回わせば直るかなと思いましたが、スプレーのノズルを入れるスキマがありません。仕方なく、意を決して分解することにしました。


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 ボディー底のカバーをあけました。まだロータリースイッチは見えません。


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 基板を外して裏返しにしたところです。ロータリースイッチ機構が出ました。

 これで接点洗浄剤を使いましたが、写真左側、ロータリースイッチ裏の金属片が気になって、曲がり具合いをいじり始めました。

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 で、やっちゃいました。下から2番めの接触片が折れて2つに割れてしまいました。

 もうだめだと思いましたが、ふと、薄い銅板で、似たような物を作って嵌めたらどうか?


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 ありあわせの、0.1mm厚の調板を切って嵌めました。うまくいきました。テスター復活  ! 測定できました。ところが、ロータリースイッチを何度か回わしているうちに、すぐに測定不能になりました。

 

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 再びあけてみると、自作の銅板接触片は無惨に潰れていました。

 これは本当にもうだめだと思いました。で、新たにメインとなるしっかりしたテスターを買おうと、探しましたが、どうもこれだというのがありません。

 その時、またひらめいて、銅板ではなく、りん青銅にしたらいけるかも。銅より硬く、バネちからがあるはずだ。


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秋葉原 ラジオデパートの2階のシャーシや金属部材の店で買ってきました。

 


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 これは本物の片です。これと同じ物を作ろうというわけです。小さすぎるので、できるかどうか。


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 こんな道具を使いましたが、丸刃の薄いノコギリはだめでした。結局、1mmのドリルで要所に穴あけして、あとは文具のカッターで切り出しました。


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 これがそれです。早く試したいと、気がせいて、雑な物になってしまいました。


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 比べっこ。手前なので大きく見えますが、実物もやはり少し大きい。

 しかし、なんとかこれを嵌めてうまく行きました!

 


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 LEDを点灯して、電流測定です。


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 アナログテスターの値も同じ14mAでした。


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 20Kオームの抵抗。テスター本体にゴムのボディーカバーを嵌めました。


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 この抵抗に11. 7vかけると0.58mAで、ほぼ計算どおり。


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 これは室温測定。青いリードの先に小さなセンサーがあります。室温23度。温度測定は意外と必要で、電源トランスの熱や、レコードプレーヤーの、モーターの発熱を調べるときなど、役立ちます。

 その他、ACv DCv、問題なく測定できました。

 

 この自作の接触片がいつまでもつか? しばらく大丈夫だろと思ってます。壊れたら、次こそは心落ちつかせて、丁寧に切り出そうと思っています。それが壊れたら、その時こそあきらめて、新しいテスターを、生涯で最後の、ついのテスター を買おうと思います。

 我なから、しぶとい。

シオヤ無線 閉店


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 これは、シオヤ無線で買い物したときの、紙の小袋です。まん中のデザインには、妙な雰囲気がありますね。パラボラ少年が電波を捕まえて、楽しく歩む風情でしょうか。

 

 秋葉原の シオヤ無線電機商会さんが、8月末(2023)で閉店しました。

 私はそれとは知らず、9月7日に訪れました。店はいつものようにやってました。私はムギ球を探しに来て、9vのがないので、ご主人に、また入りますか、ときくと、「8月末で閉店したんですよ」とおっしゃった。今は、店頭品整理のために、仮りに店をやっている由。

 ご高齢の主人は、「いやあ、脚が弱くなっちゃってねえ」とおっしゃった。

 店を始めて、50年になるとのこと。

 

 秋葉原に電子パーツを買いに行く人なら誰でも知っているこのお店。ラジオデパートの3階。

 私はフェライトバーや、サンスイのと同等品の安い小型トランスや、L型金具をよく買いました。

 


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 で、その日は、特に必要はなかったものの、この店のお思い出にと、バーニアダイヤル を買いました。少年のころ、この減速ギアの入ったダイヤルは高価で、やっと買ったという記憶があります。

 今でも高価の部類です。これを見れば、痩せて面長のご主人の姿や口調を思い出すでしょう。

 そう言えば、ご主人は落語家の林家彦六さんに似ているなと思いあたりました。

 


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 この写真の上の2袋は、バリキャップです。1SV101 と1SV149。10年くらい前、秋葉原を探して歩いたことがありました。

 この日、ふと見つけて、これも今は必要ないけど買っておきました。

 それと、べークライトのスペーサー。これは今では診しい。

 黒いのは中がギザギザになってる、ローレットツマミ。

 


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 領収書。ご主人が丹念に書いたものです。(令和4年は5年の誤り)

 今はどこでもレシートの時代ですが、この店は手書きです。

 奥さんと二人で切り盛りしてらした。なんとも味のあるお店でした。落ち着いた買物のできるお店でした。ラジオ少年の古里でした。

CB小僧 続編


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 CB小僧はママチャリでやって来る。近所の公園だ。 

 片手で持つ受話器のようなハンディー機から、据え置きで使うポータブル機に替えた。

 SONYの ICB-770 という機種だ。これも40年以上昔に出た物。


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 実は彼は、数年前、無線雑誌の公告で、サイエンテックというメーカーの SR-01 というCB無線機を見た。カッコイイなと思った。ところが値段が十数万した。ナヌ? CBのワンバンドで0.5ワットで、この値段? アマチュア無線機だったら、同じくらいの値段でオールバンドで100ワット機が買えるだろ。と思った。まだCB無線の魅力を知らなかったので、カッコイイから欲しいとは思ったが、買わなかった。

 そうして、今年になって、CBをやってみようと思った時は、すでに遅し。SR-01 は販売終了していた。

 で、ハンディー機の ICB-87R の中古から入手したのであった。しかし、据え置き型の夢捨てさり難く、ハンディー機より値段の高い ICB-770 も入手したのである。ネットの有名なフリーマーケットで、交信OKというふれこみを入手したのであるが、ポンコツだった。直した。

 スタイルは SR-01 とよく似ている。むしろこっちの方が元祖であろう。

 


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 始めのうちは、公園のベンチにリグ(無線機)を置いてやってみたが、よろしくない。自分の横向きの姿勢が疲れるし、電波的にもよろしくなかった。

 
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 次に、ママチャリの荷台に載せ、後輪をひざの間にしてベンチに座るというスタイルを発明した。これだとリグが顔の高さにきて操作もしやすい。

    ここのべンチや奥の木の切り株に座って、北海道、島根県QSOできた。島根県とは初めてつながったので特に嬉しかった。QTHは出雲市という。自分が若い頃、出雲大社に行ったことを思い出した。

 

 この、自転車の荷台に置くのは電気的にも理にかなっている。普通、CBでDXをやる人は車で広い所や高い所へ行って、車の屋根にリグを置いて電波を出す。

 鉄板の屋根や車体がアースとなって、垂直エレメントがマルコー二アンテナを形成していると推察する。自転車でも、それに似た作用が少しはあろうか。

 荷台のしっかりしたキンピカの新しい自転車を買おうかなあ、なぞと、ちらと夢心地。ちなみにCB小僧は車を持っていない。

 また、ちなみに、コールサインは自分で考えて自分に付ける。昔はCBとはいえ、申請が必要で、コールサインも付与されたが、今はその制度がない。よって自分で付ける。地名、アルファペット、数字の順で組む。CB小僧はネットで調べた。

 

 また、別の日のこと。

 始めは、草野球のグランドに近いベンチに座った。空も開けていて電波的に良い。Eスポが出るまで野球小憎たちの運動を眺めているのも良い。しかし、球が飛んで来るやも知れず、不安がある。そこでCB小僧は場所を変え、大樹の木陰に移動した。

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 アンテナの上は完全に枝葉が覆っている。ダメかなと思っていたが、これでもQSO出来た。

 この木の下で、彼がCQを出すと、筑波山移動の局が応答してくれた。51,52で交信成立した。彼は喜んだ。Eスポは出ていなかった時で、たぶんグランドウェーブでの交信だ。

 相手が高地とはいえ、短波で、0.5ワットで、効率の悪い短縮アンテナで、よくまあ50Km飛んだもんだと。

 

 彼は午前中のニ三時間公園にいて、引き上げる。それ以上は暑さに耐えられない。1局でも交信できれば、それで満足なのである。

 公園を出て、すぐそばの昔ながらの蕎麦屋に入る。ミニカレーセットを食う。若いときから、盛り蕎麦とカレーライスを食うのが彼のスタイルだった。