50MHz マーカー発振器


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 これ、単3電池3本の電池ボックスですが、50.62MHzの発振器です。微弱電波が出て、「ピー」という変調もかかってます。50MHzのAM用に作りました。

 自作の受信機などで、ウンともスンとも言わないとき、「これ故障かな?」と思うときがよくあります。特に50MHz帯は運用局が出ていないときがよくあるので、不安になります。そんな時に役立ちます。また、ー応、受信周波数の確認マーカーとして、有用です。


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 中はこうなってます。我ながら上手いこと考えたなと思いました。スマートだなと思いました。

 トランジスタ1石の簡単回路です。1石で50.62MHzの高周波と、「ピー」という低周波を発振さてしまいます。

「これ、オレの大発明じゃねえの?」と思いました。二重発振とでも言うのでしょうか。

 

 始めの計画では、1石で高周波を発振させ、もう1石で1 KHzくらいの音を発振させて変調をかけなけりゃと、普通に考えていました。めんどうだな~と思いました。でも、発振だけの実験の中で、偶然的に発見しました。


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 回路図です。2SC1815は、たまたまGRクラスを使いましたが、Yクラスで十分でしょう。

 FCZコイルは今ではないようですが、互換品はあるようです。

 回路図の電源スイツチの位置に意味はありません。スイッチが電池ボックスに付いているので、配線がたまたまこうなっただけです。普通、プラス側を入切しますよね。

 出力の51オーム、この抵抗体がアンテナの代りとなります。1/2wサイズと思います。ここから電波が出るんですねえ。受信機から0.5m範囲内です。受信相手が無線用のアンテナでしたら数mは届きます。


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 コンデンサー15pFの青いボディーの頭が黒く塗られています。ー応、温度補償コンデンサーを使ってます。

 「ピー」という変調音は、実際はきれいな音ではありません。「ブー」と「ピー」の間くらいです。音程はコンデンサー0.068uFか、インダクター4.7uHの値を変えると、高く低く変化します。上の写真で、黄緑色の抵抗のようなのがインダクターです。

 クリスタルが今もあるかどうか。私はこれを14年前、秋葉原ラジオセンターの2階の店で買いました。ま、50MHzのクリスタルでなくても16. 83MHzくらいのクリスタルでいけると思います。回路はこのままで、3倍の高調波を抜き出すことになると思います。

16.83  x 3  =  50.49 MHz が取り出せることになります

 


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 使う時、51オームのアンテナ抵抗の位置を手で持っては、電波が出ないので注意です。上の写真で、右上の角がアンテナの位置です。ちょっと白っぽく印をしてます。置いて使う時は上になるようにします。

 あとで思いましたが、基板を入れるのを上下逆にすればよかったです。アンテナがスイッチの横にあった方が、手で囲ってしまうこともないと思われます。

 スイッチの赤丸シールと、白いペイントは私が付けました。


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 私にしては珍しく回路図を保存していました。ボックスの蓋の裏です。セロハンテープが茶色になってます。本当は全ての機器に付けるべきですが、面倒なんですよね~。で、あとで苦労する。昔の5球スーパーなんかは、裏蓋や底裏に必ず回路図が貼り付けあって、感心しますよね。

 

 この発振器、前回の 50MHz超再生 を使うときなどに役立って、重宝しました。

 純粋なAM変調ではなさそうなので、SSBでも再生できそうです。

 

 次回は CDやレコードをAMラジオで聴ける 簡単なAMトランスミッター の予定です。ただ今、研究奮闘中です。