前回の記事で、インダクターやチョークコイルを使わず、抵抗でも出来ると「予想」していましたが、その実験の決果です。発振モジュール のことなど、前回の記事『1KHz SG シグナル発生機』からご覧ください。
上の写真がフィルターに抵抗を使ったときの波形です。サイン波とは言えませんが、「ピー」という音を出すには十分だと思われました。
回路図です。パルス波をサイン波に変換するためのフィルター部だけの変更です。コイルの代りに7.5Kの抵抗、コンデンサーの値を0.047uFにしました。
やはり、抵抗にすると、電池を4.5vにしても、出力電圧は下ります。出力は抵抗の値を大きくするほど下ります。ー方、値が大きくないと、波形の山と谷の丸みが出ません。
コンデンサーの値も同様で、値が大きければ山谷の丸みが増しますが、出力が下ります。また、コンデンサーの値が大きいと、波形にゆがみが出ます。
というわけで、上の回路図の値となりました。この辺が、電池4.5vでの、波形と出力の妥協点と思われました。
これで出力は、負荷抵抗10Kのとき、0.23v 1Kのとき、0.08v でした。CDプレーヤーの出力を無負荷で測ったとき、0.1v~0.4vでしたので、当機はCDプレーヤー並みの出力と思われます。
8 ohm のスピーカーを直接つないでも、音は小さいですが「ピー」と鳴ります。
電池ケースに入れることを想定しました。作るときはケースの電池受けのバネなどの金具を抜いて、余分を切りのぞきます。(ベンチで折り曲げを繰り返すと切れます) 赤黒のリード線は接続を確認して、付け変えます。
ボリュームは13mm径や基板用の小型なら入ります。秋月電子にありました。
フィルター部のRやCも入れるスペースはあるし、小型の出力ターミナルも付けられると思います。前回使用した小型ターミナルは、秋葉原 ラジオデパート2階の シオヤ無線 で買いました。
出力のピンコードは、前回のように、いらなくなった赤白コードを切って直接付けます。
電池ケースの1本分の幅は14mmくらいあります。
チョークコイルなどはけっこう値段が高いので、安く手持ちのパーツで作るには、また、電池ケースの加工を簡単にするには、コイルを抵抗に代える方が良いと思われます。