2SA100 科学教材社

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これは新種のイカではありません。
2SA100 という型番のトランジスターです。

時候では今や残暑ですが、
猛暑お見舞い申し上げます。

さてちょっとした驚き事があったのでそれを書きます。写真のトランジスターを入手したというだけのことですが、あまりに懐かしいことなので。

私が小学生のとき、初めて作ったラジオがゲルマニウムラジオでした。科学教材社 のキットでした。
子供の科学』だったか『初歩のラジオ』だったか、それの巻末に載っていた科学教材社の広告を見て、通信販売で買ったのでした。
その時の私は、まだジャンクラジオやガラクタテレビから部品を外して作るなどという知恵も知識もなくて、広告を見ては、あれこれのキットに憧れていたのです。

ゲルマニウムラジオキットが、ちゃんとした小包みの形で、小学生だった私の手に届けられたことは大変な喜びでした。
次は1石レフレックスのキットを作り、その次は1球再生ラジオのキットをりました。
そのうちにジャンクのパーツで自分で考えて作りはじめます。

さて、そんな少年のころ、2石レフレックスに憧れていて、作りたいと思っていたのになぜか、作らずに過ごしてしまいました。
そのことを数年前に思いだし、2石レフレックスラジオを作りたいと発起し、トランジスターの2SA100を探しましたが、あるわけありません。古典的真空管はあっても、ゲルマニウムトランジスターがあろうはずもないのです。シリコントランジスターやFETでさえ多くが生産終了になっている時代です。

で、やっと、ヤフーショッピングで、見つけましたが、在庫なし。
ところが、それから半年たって、すっかり忘れていたのに、入荷したというメールが来ました。すぐに注文して届いたのがこれです。
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封筒の中にトランジスター 松下の2SA100 が1つ入っていました。
科学教材社の販売だったことも忘れていました。
それより、科学教材社から何かが届くって、少年のあの日以来だぞ。うわあーすげえ っていう私の驚きがおわかりでしょうか?

科学教材社の社名ロゴも昔のまま? 神田って、昔もこんな赤い神田郵便局の消印が小包みに貼ってあったぞ。
私はあたかも50年前の郵便が今届いたような感動を覚えました。

2SA100は小指の爪くらいの、今では「大きな」トランジスターです。金属の円筒に三本脚です。後世の黒い小さなシリコントランジスターとは存在感が違います。少年の憧れでした。当時、いろんな製作記事に登場していたと思います。
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いずれは2石レフレックスラジオを復元しようと、考えているところです。
あるいは、この2SA100は、あまりに貴重なので、真綿で包み、桐の箱に納めて、家宝にしておこうかと考えているところです。